当法人は設立当初から法律と福祉、税金を中心にした相談会を一年に二回程度実施してきた。当初は千葉三越デパートの理解と協力をえて定期的に実施してきていたが、三越デパートが千葉市から撤退して以降は、地方に出向いて出張相談会を実施してきた。

千葉県は広い地域で、専門家が極端に少ない地域があることから、地方開催をすることに切り替えて実施することとした。
当法人は役所関係ではかなり知られてきた団体であるが、当初は市民の間に広く知られているわけではなかったので、地方の開催も必ずしも相談者が多いものではなかったし、当法人が信頼できる団体かを確認してこられることもあった。

しかし、「一般社団法人千葉県権利擁護支援ネットワークMCAP」は、1件の相談時間がたっぷりとられており、司法職と福祉職、または税理士と福祉職が組んで相談対応をしてくれるということで、徐々に知られてくるようになってきた。 相談される各市民の方から「相談してよかった」「気持ちが整理できた」「何をしたら良いのかがよくわかった」「混乱していて気持ちが塞ぐばかりだったが、本当によかった」「じっくり時間をかけて話ができて、うれしかった。」という感想に出会うとわれわれ相談員はすっかりうれしくなって、また次の開催場所を協議するという動きとなっている。社会の何かを変革することではないのだが、すこしでも迷い苦悩する人に助言ができ、その助言がその人の生きる次の行動につながるならば、少しは役割を果たしているのではなかろうか。昨今、様々な相談窓口ができ、市民にとっては助けの窓口が増えて好ましいのだが、中々満足できる相談対応に出会わないと聞く。相談対応する者の力量にも課題があるのかもしれないが、やはり、相談にかけるたっぷり時間は大切だと改めて感じさせられる。

当法人は、もともと多くの相談窓口の相談員たちのための助言者であろうということで設立された団体である。そのために、相談対応する者の力量強化を支援するということでアドバイサリー契約を締結して活動をしている。今年度はこの点の力量強化のための支援もしていきたいと考えている。

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